上野案内所では、東京藝術大学の出身・在校の若手アーティストたちの作品を常設展示・販売することとなりました。
この企画は、上野公園一帯の文化施設の一員、また芸術の担い手として、文化・芸術の発展と普及を行う団体「コモゴモ展」の協力により、実現したものです。
作家・作品紹介
・野口 嶺
北海道出身。東京藝術大学鍛金専攻卒業、同大学美術研究科修士課程鍛金専攻修了。金沢にて伝統技法を用いた技巧作品や器などを制作・発表。
《作品》
作品名は『Silver Thread(銀の極細糸)』。Silver925を使用した丸線を、ローラーで薄くした平角線パーツとして一つ一つ切り出し、ロウ付けして原型を制作されています。すべての工程を手作業で行い、緻密に計算された細さ・緻密さが美しい作品。
・松永 小百合
福岡県出身。東京藝術大学大学院染織研究領域修了。大学入学時より独学でアクセサリーの製作を開始し、アクセリーの企画・デザインの職を経て独立。2015年にコモゴモ展を立ち上げる。
《作品》
舟形の小さな糸巻き「シャトル」を使って、指にかけたレース糸を結ぶように編んでモチーフを作る「タティングレース」という技法を使った作品。贅沢に二色の西陣の絹糸で編んだ繊細さが特長。今回、上野案内所限定としてパンダモチーフの作品も制作されました。
・高瀬 大輔
富山県在住。東京藝術大学建築科卒業。木材・真鍮をメインに素材の特性を生かしたシンプルな形を意識した作品を制作。
《作品》
真鍮を一つ一つ切り出し、丁寧に磨いて成形した『真鍮指輪』。淡水パールが上品なアクセントになっています。『ヒノキバングル』は曲げわっぱの要領でヒノキを湾曲させ、形を保つよう着色した二枚の板の間に樹脂を流し込んでいます。
・桑原 愛子
大分県出身。東京藝術大学大学院油画技法材料研究室後期博士課程満期退学。2015年に絵が描ける鹿革に出会い、「がま口革屋やあちゃこ」を立ち上げ活動中。
《作品》
牛革を使用し、一ヶ所ずつ手縫いしたがま口。小銭入れとしてだけではなく、アクセサリーや薬入れとしても使うことができます。中布には表情豊かなパンダや動物・昆虫が一つずつ手描きで描かれており、すべてがオリジナルの一点ものです。
・若林 真耶
東京都出身。東京藝術大学美術学部工芸科鍛金専攻卒業。同大学大学院美術研究科修士課程工芸専攻鍛金修了。「こころ」をテーマに鍛金とガラスによる彫刻作品を制作。
《作品》
金属とガラスという異素材を巧みに操り、それぞれの特徴がより際立つようにつくられる世界に一つのジュエリー。白と透明の二層ガラスを彫刻して、透かして見える世界を楽しんでもらうなど、細かい技が光ります。
・畠山 聡
埼玉県出身。東京藝術大学工芸科鋳金専攻卒業。「鋳造ならではの形」等をテーマに主に鋳造技法を用いたジュエリーや雑貨を制作。
《作品》
貴金属と天然のアコヤ真珠を使用し、鋳造技法で制作された水引モチーフのピンブローチ。男女問わずコートやジャケットの襟などにつけやすく、お祝いの席や贈り物にも最適な作品です。
・要 美紀
神奈川県出身。東京藝術大学美術学部工芸科陶芸専攻卒業、同大学大学院美術研究科陶芸専攻修了。2006年ごろからKANAME KO-BOとして陶器のデザイン・制作を開始。現在は横浜の工房で活動中。
《作品》
陶器の素材にポップな模様をあしらった帯留めやブローチなどのアクセサリー。模様は自身でデザインし、金型で作り、一つ一つ押して作っているため、同じ柄でも少しずつ表情が異なります。
・坪井 理子
東京都出身。東京藝術大学美術学部工芸科漆芸研究室卒業。同大学大学院文化財保存学保存修復工芸研究室修了。日本の伝統工芸である〝漆塗り〟の技法でアクセサリーを制作。
《作品》
一閑張りという和紙を主体とした漆塗りの表現を用いたアクセサリー。表面の仕上げには金箔等の金属箔を使用することで、見た目は金属なのに、とても軽いのが特長です。日本の伝統技法を違和感なく現代の生活に取り入れられるようにアレンジした作品です。
上記作家のほかにも、今後さまざまな工芸作家が登場予定です。また、作品の入れ替えも定期的に行われる予定です。
上野案内所 概要
所在地 | 東京都台東区上野3-29-5 松坂屋上野店 地下1階(パルコヤ側) |
営業時間 | 10:00~20:00 |
TEL | 03-3832-1111(代) |