現在東京都美術館では新しい発想でアートを表現する現代作家のグループ展「第4回 都美セレクション グループ展」が開催されています。
今回はその中の先日まで行われていたグループ展をご紹介します。
■「忘れたと思った?」
グループ名:忘れたと思った?
展示の部屋に入ると床に写真が列になって並んでいました。見るとそれはすべて手袋の写真。遺失物手袋のポートレイトです。手袋を落とすのも、落ちている手袋を手すりに掛けておいてあるのも、誰かの手によるプログラムなのではないか、集めて比べたらそのコードが読み解けるのではないかと思い写真を撮り始めたというこの作品。
確かにこれだけ遺失物の手袋が並んでいると、ただ単に手袋が落ちたのではなく、落ちた手袋に何か意味があるのではないか、あんな人がこんな事をしている時に手袋を落としたのではないか、と遺失物1つになにか壮大な物語があるのではないかという気持ちになります。普段考えもしない観点から物事を見た気がし、手袋一つにじっくり考える時間を与えてくれる作品でした。
また心当たりの手袋があればテイクアウト出来るとの事で、展示作品を持ち帰ってよいという事に斬新さとユーモアがありました。
他にも道で拾ったメモを集めた作品、キリスト顔をした日本人のポートレイト、穴を掘っている映像をブラウン管TVで映し出す作品等、普段と少し違う観点から見た作品、発想もしないような作品が展示されていました。
様々なジャンルの現代作家が新しい表現を追求したグループ展。ぜひこの機会にご覧ください。
現在開催中のグループ展
■「JIS is it -みえない規格-」
グループ名:藝術コンプレックス
会期:12月5日(土)~12月20日(日)
間もなく開催するグループ展
■「センシュアス・ストラクチュアズ-官能的な構造のために-」
グループ名:creo
会期:12月9日(水)~12月20日(日)
■「戦争画STUDIES」
グループ名:SUNSHINE NETWORK Japan
会期:12月9日(水)~12月20日(日)
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