独立行政法人 国立科学博物館(館長:林 良博)は、平成 20 年度から重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)の登録を実施しています。
令和 2 年度は、あらたに、日本が世界をリードした一眼レフカメラなど、16 件を登録することとなりました。今回(第13回)の登録により合計 301件の登録となります。
今回登録される資料のパネル展示を上野本館で2020年9月15日(火)~9月27日(日)まで開催いたします。
国立科学博物館では、わが国の科学技術(産業技術を含む。)の発展を示す貴重な科学技術史資料の保存を図り、科学技術を担ってきた先人たちの経験を次世代に継承していくことを目的として、重要科学技術史資料の登録制度を実施しております。令和2年度は、あらたに16件を登録することになりました。
※現在、入館には予約が必要です。ご来館前に必ず公式ホームページをご覧ください。
■場 所 : 国立科学博物館上野本館 日本館1階中央ホール
■入場料 : 通常入館料のみでご覧いただけます。
■休館日 : 休館日につきましては公式ホームページをご覧ください。国立科学博物館公式ホームページ:https://www.kahaku.go.jp/
令和2年度登録 重要科学技術史資料(16件)第00286号
【世界最初期の工業規模低圧法高密度ポリエチレン製造装置】
(1)低圧法高密度ポリエチレン重合器
(2)エチレンプラントの原料フィードポンプ
(3)エチレンプラント 2 号機のコンプレッサー用パワーピストン
― 世界最初期の工業規模の低圧法ポリエチレン製造装置 ―
所有:三井化学株式会社
第00287号
薄型エアコン 霧ヶ峰 MS-22RJ
― 薄さのインパクトでスペースを確保 —
所有:三菱電機株式会社
トプコン RE スーパー
― 「TTL 開放測光露出計」を初めて内蔵した一眼レフ ― 所有:日本カメラ博物館
第00289号
オリンパス OM-1(発売当初の名称は「M-1」)
― 一眼レフの小型・軽量化をリードした革新的設計のシステムカメラ ―
所有:オリンパス株式会社
第00290号
ミノルタα-7000
― 本格的オートフォーカス一眼レフの先駆者 ―
所有:コニカミノルタ ウイズユー株式会社
第00291号
ドンカマチック DA-20
― 国産初のリズムボックス市販機 ―
所有:株式会社コルグ
第00292号
カシオトーン 201
― 独自の音源技術と低価格で音楽人口を拡大した電子キーボード ―
所有:カシオ計算機株式会社
第00293号
吉田肉腫 (YS-TC 細胞 TKG 0654)
― 抗癌薬研究に世界で初めて細胞生物学を導入 ―
所有:東北大学 加齢医学研究所
第00294号
MPEG2 デコーダ LSI 「TC81201F」
― DVD プレーヤ開発での最重要キーパーツの一つ ―
所有:株式会社東芝
第00295号
DVD プレーヤ「SD-3000」
― DVD 時代の幕開けを告げた記念碑的 DVD プレーヤ ―
所有:株式会社東芝
第00296号
DVD プレーヤ「DVD-A300」
― 世界で最初に発売された DVD プレーヤの一つ ―
所有:パナソニック株式会社
第00297号
MIDI 1.0 規格書
― 電子楽器間の接続を統一し世界的普及をもたらした標準規格 ―
所有:一般社団法人 音楽電子事業協会
第00298 号
デスクトップ・ミュージック・システム「ミュージくん(DM-32N)」
― パソコンによる音楽制作環境を一般ホビー層に広げたバンドル製品 ―
所有:ローランド株式会社
第00299 号
スパイラル水晶掛時計 SPX-961
― 世界初の家庭用クオーツ掛時計 ―
所有:セイコーホールディングス株式会社
第00300 号
音声報時ピラミッドトーク DA571(QEK101)
― 時代を席巻したピラミッド型音声クロック ―
所有:セイコーホールディングス株式会社
第00301号
超超薄型掛時計 HS301
― 超薄、超高精度を実現したインテリア掛時計 ―
所有:セイコーホールディングス株式会社
重要科学技術史資料(未来技術遺産※)の登録制度とは
国立科学博物館では、「科学技術の発達史上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つ科学技術史資料」及び「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えた科学技術史資料」の保存と活用を図るために、関係する工業会及び学協会と協力して、調査研究活動を従来から行ってまいりました。これらの資料は、近年の科学技術の急速な発展、技術革新や産業構造の変化の中でその本来の意義が見失われ、急速に失われようとしています。国立科学博物館では、このような資料の保存を図るとともに、科学技術を担ってきた先人たちの経験を次世代に継承していくことを目的として、重要科学技術史資料の登録制度を平成 20 年度より実施しており、これまでに 285 件の資料を登録し、今回新たに 16 件の資料を登録いたします。(合計 301 件)
※未来技術遺産(愛称):過去の科学技術史資料のうち未来へ引き継ぐべき遺産として名づけた愛称。
国立科学博物館
【開館時間】9:00 ~17:00(入館は16:30まで)
2020年11月末までの金曜日・土曜日18:00まで開館いたします。
【休 館 日】毎週月曜日
【入 館 料】 一般・大学生 630円、高校生(高等専門学校生含む)以下および65歳以上 無料
【所 在 地】〒110-8718 東京都台東区上野公園 7-20
【問い合わせ】03-5777-8600(ハローダイヤル)
【公式ホームページ】https://www.kahaku.go.jp/