東京国立博物館は、今年創立150年を迎えました。これを記念して、東京国立博物館では、所蔵するすべ
ての国宝を展示する特別展を開催したり、現在の研究員一押しの作品を「未来の国宝」と銘打ち展示する特集を開催したりと、「国宝」にまつわる周年事業も行います。
そして、11月2日(水)から東京国立博物館の表慶館では「150年後の国宝展―ワタシの宝物、ミライの宝物」を開催します。
本展では今あるモノの中から、未来の国宝候補をわたしたちみんなで考えます。現代を生きるわたしたちが、もうだれも生きていないかもしれない 150年後、西暦2172年の東京国立博物館。そのとき、国宝には、どんなモノがあるのでしょうか。
本展は、今から150年後の西暦2172年に伝え残していきたい国宝候補を、その背景のストーリーと共に展示する展示イベントです。
■わたしたちの宝物を募集
本展では、「150年後の国宝候補」を募集いたします。
今回公募するのは、どんなモノでも構いません。あなたのかけがえのない物語が詰まったモノ、大切に作られたモノなど、皆様の思いがつまった物語と共に募集いたします(応募に際しては、ご自身で撮影された写真に限ります)。そして、応募いただきましたモノから、選考を行い、背景や未来に残すべきストーリーと合わせて展示します。
募集〆切は 9月9日(金)まで。
募集の詳細は東京国立博物館ウェブサイトをご覧ください。
https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2539
■選考基準:150年後にも残したいモノ、残さないといけないモノ。そして多くの人々が共感するストーリー、エピソードがあるモノ。
■応募例 :
・「ギャルとして生きた証、デコ電」
女子高生だった私は、ルーズソックスを履き、週末には渋谷のセンター街へ出かけ、日サロに通い、プリクラを撮っていた。
ギャル文化の最盛期。中でも思い出の詰まっているのが、このガラケー。スマホと違い、機能性を無視して丹精込めてデコった。もうガラケーに戻ることはないけれど、これは私と同世代を生きたギャルの証だと思う。
・「父との思い出のゲームソフト」
父が徹夜で並んで買ってくれたゲームソフト。当時はゲームソフトを買うために、店の前に夜から行列が出来るほどの社会現象を起こした。このソフトには、父と私が遊んだセーブデータがあり、捕まえるのに労したモンスターや珍しいアイテム、インターネットが普及していないころ父と攻略方法を手探りで探した思い出が詰まっている。ゲームで遊ぶ形は現在と過去でかなり異なってきたが、ロールプレイイングゲームの普遍的なありかたはきっと変わらない。
・「震災から蘇ったハーモニカ」
我が家は大きな震災の被害にあいました。大切な家族の思い出が、一瞬にして失われてしまいました。その我が家の中から見つかったのがハーモニカです。この家で過ごした家族との思いが込められています。ボロボロに傷ついたこのハーモニカは、日常を一変させる自然災害の恐ろしさを未来の世代へと継承するためにも、私たち家族の物語を添えて残したい宝物です。
■企業の150年後の国宝候補を展示
我が国を牽引し、私たちの生活に新しい価値観を与えた企業による150年後の国宝候補を展示します。国民が共感して来た企業の宝物とわたしたち一人ひとりが大切にしてきた宝物をあわせて展示することで、これまで文化財にふれる機会の少なかった人や、東京国立博物館に来たことのない人にも、その魅力を感じていただくことができる新しい機会を創出します。
出展協力企業 :
株式会社 IMAGICA GROUP | 株式会社 ENYSi | 大塚製薬株式会社 | 株式会社大林組 |株式会社 ON-ART | 鹿島建設株式会社 | 株式会社学研ホールディングス | キッコーマン株式会社 | クリプトン・フューチャー・メディア株式会社 | KDDI 株式会社 | 株式会社湖池屋 | 株式会社サンリオ | 公益財団法人 JKA | 首都高速道路株式会社 | 株式会社ジンズ | 住友不動産株式会社 | 株式会社セブン&アイ・ホールディングス | 東映アニメーション株式会社 | 東急株式会社 | 株式会社 東芝 | 東宝株式会社 | NIPPON EXPRESS ホールディングス株式会社 | 日本電設工業株式会社 | 八海醸造株式会社 | 株式会社バンダイ | バンダイナムコグループ | 株式会社ビームス | 株式会社ベネッセホールディングス | 本田技研工業株式会社 | 丸紅株式会社 | 安田不動産株式会社 他
(五十音順)
「150年後の国宝展―ワタシの宝物、ミライの宝物」 開催概要
◼ 会期 : 2022年11月2日(水) ~ 2023年1月29日(日)
◼ 開館時間 : 9時30分~17時00分 ※入館は閉館の30分前まで
◼ 休館日 : 月曜日(祝休日の場合は翌平日休館、ただし 2023年1月3日(火)は開館)、2022年12月26日(月)~2023年1月1日(日)
◼ 会場 : 東京国立博物館 表慶館
◼ 料金 : 東京国立博物館総合文化展観覧料、または開催中の東京国立博物館の特別展観覧券(観覧当日に限る)でご覧いただけます。
◼ 主 催 : 東京国立博物館
◼ 東京国立博物館ウェブサイト内「150 年後の国宝展―ワタシの宝物、ミライの宝物」ウェブページ
https://www.tnm.jp/modules/r_event/index.php?controller=dtl&cid=5&id=1069