2016年9月13日(火)~12月11日(日)まで、東京国立博物館にて 特別展「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」が開催されます。
滋賀県甲賀市に位置する、天台宗の古刹「櫟野寺(らくやじ)」。ここ、櫟野(いちの)の地は数多くの天台寺院が建立され、仏教文化がゆたかに花開いた場所でもありました。
櫟野寺には、重要文化財に指定される平安時代の仏像が20体が伝わり、甲賀地域、滋賀県内にもこれほど多くの秀逸な平安仏を拝見できる寺院はありません。
本展覧会は、その全てを寺外で公開する初めての機会となります。
天台宗の開祖、最澄がこの地を訪れたおりに刻んだとされる本尊の十一面観音菩薩坐像は、春秋のご開帳時以外は扉の奥に閉ざされている秘仏です。像高3mにもおよぶ大きさ、その重厚感もさることながら、美しく整ったご尊顔は、見る者に深い安らぎを感じさせることでしょう。その十一面観音とともに並ぶのは、薬師如来坐像です。こちらも像高2.22mの大作で、定朝様に倣った穏やかな表現が特徴的。他にも、どこか親しみを感じさせる表情の毘沙門天立像、像内の銘文から文治3年(1187)に造られたことがわかる貴重な地蔵菩薩坐像など、当時の甲賀仏師の隆盛を感じさせる傑作を一堂にご覧いただける展覧会です。
かつて広大な境内を有し、甲賀における仏教文化の拠点として栄えた櫟野寺。平安時代の諸仏が林立するその光景から、在りし日の名刹、櫟野寺の栄華がしのばれるでしょう。この機会にぜひご覧ください。
「十一面観音菩薩坐像」平安時代・10世紀 滋賀・櫟野寺蔵
「地蔵菩薩坐像」平安時代・文治3年(1187) 滋賀・櫟野寺蔵
「観音菩薩立像」平安時代・10~11世紀 滋賀・櫟野寺蔵
「毘沙門天立像」平安時代・10~11世紀 滋賀・櫟野寺蔵
【開催概要】
展覧会名 | 特別展「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」 |
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会 期 | 2016年9月13日(火) ~ 2016年12月11日(日) |
会 場 | 東京国立博物館 本館特別5室(上野公園) |
開館時間 | 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで) (ただし、会期中の金曜日および、10月22日(土)、11月3日(木・祝)、11月5日(土)は20:00まで、9月の土・日・祝日は18:00まで、10月14日(金)、10月15日(土)は22:00まで開館) |
休館日 | 月曜日 (ただし、9月19日(月・祝)、10月10日(月・祝)は開館、9月20日(火)、10月11日(火)は休館) |
観覧料金 | 一般1000円(900円)、大学生700円(600円)、高校生400円(300円) 中学生以下無料 *( )内は前売り・20名以上の団体料金 *障がい者とその介護者一名は無料です。入館の際に障がい者手帳などをご提示ください。 *前売券は、東京国立博物館 正門チケット売場(窓口、開館日のみ、閉館の30分前まで)、展覧会公式サイト、チケットぴあ[Pコード:767-784]、ローソンチケット[Lコード:33853]、イープラス、CNプレイガイド、ちけっとぽーとで2016年7月15日(金)~9月12日(月)まで販売。 *特別展「古代ギリシャ―時空を超えた旅―」(2016年6月21日(火)~9月19日(月・祝)、平成館)、特別展「禅―心をかたちに―」(2016年10月18日(火)~11月27日(日)、平成館)は、別途観覧料が必要です。 *「東京・ミュージアムぐるっとパス」で、当日券一般1000円を900円(100円割引)でお求めいただけます。正門チケット売場(窓口)にてお申し出ください。 |
交 通 | JR上野駅公園口・鶯谷駅南口より徒歩10分 東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅より徒歩15分 |
主 催 | 東京国立博物館、櫟野寺、読売新聞社 |
後 援 | TBSラジオ |
協 賛 | 日本写真印刷 |
協 力 | 日本通運 |
展覧会 公式サイト |
http://hibutsu2016.com/ |