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第6回 都美セレクション グループ展
Group Show of Contemporary Artists 2017

「都美セレクション グループ展」は、従来の発想にとらわれない新しい表現を追求する現代作家たちの創作活動の支援を目的とし、グループによる展覧会企画の公募、展示を行うものです。

第6回目となる今回は、絵画、彫刻、映像、写真、インスタレーションと多様な6グループのジャンルの展覧会を開催します。

 

スケジュール


■精神の〈北〉へ-かすかな共振をとらえて-Spirit of “North:” Sensing Faint Resonances

眼に見えない聖なるものを畏敬し、森羅万象を分け隔でなく尊重し、動物や森や宇宙とも融和する、そんな精神を東北は内包しています。それはアイヌ民族や世界の北方民族の地にも見出され、『北方的精神』と呼べるでしょう。表現者たちはそれを自らの肉に操り、あるいは無意識に表しています。作品同士に民族やジャンルや地域の差異を越えて共振が生まれ、東北や北欧の森のように人を包むとき、それは不寛容が強まる現代社会に対する変革の試みとなります。

 

会期:6月9日(金)~6月18日(日)
会場:ギャラリーA
グループ名:精神の〈北〉へvol.7
1
丸山芳子《わかり合うということ》2006年(遊工房アートスペース個展での展示風景)
撮影:丸山常生


 

海のプロセス – 言葉をめぐる地図 アトラス Process of the Sea – Words’ Atlas

言葉はリアルタイムな活動を支えるツールであり、日々の生活の中で加速度的に増幅しているように見えます。一方で、言葉は過去にも未来にも広く参照点を持ち私たちの思考を多様にする聞かれた世界でもあるはずです。混沌とした日常に身体を預け、日々を思う時聞を言葉と共にする。自重すら支えきれない多層化した身体と言葉が、ついにはその場で崩れ落ちるとしても、またその平原に別の世界が形作られることについて夢想するのです。

 

会期:6月9日(金)~6月18日(日)
会場:ギャラリーB
グループ名:エステティック・ライフ+
2
井川淳子《バベル》2010年 (参考画像)
©Junko Ikawa

 

■新章風景#2-現代における風景写真の在り方 –New Chapter of Landscape #2 -The Principles of Contemporary Landscape Photography-

InstagramやTumblrが流行し、誰もが表現者になれる現代。写真家が撮る風景写真に意味などあるのでしょうか。 2015年に開催した「新章風景」に引き続き、独自の解釈に基づいて風景を捉え続けている若手写真家を集めました。大衆に迎合せず孤立した表現者である真家達だからこそそれぞれの仕方で世界を切り出せる。現代風景をプリズムのように乱反射させ、浮き彫りにする「新章風景#2」をぜひご高覧ください。

 

会期:6月9日(金)~6月18日(日)
会場:ギャラリーC
グループ名:新章風景
3
福嶋幸平《maps》2016年

 

切断芸術運動というシミュレーション・アート展 The Disconnection-Art Movement:An Exhibition of Simulation-Art

『芸術で無いものを切断すると芸術になる』という手法を使って、使い古しの自転車を真ん中で二つに切断するというレディメイド・オブジェの制作が先ずあります。もう一つは、デザインや工芸等としての作品制作を独自にした上で、それを切断して芸術作品にするという、二つの方法があります。こうして制作された作品の多くは、10界があり、さらにプラズマ化しているという、今日の新しい芸術の性質を達成していたのです。

 

会期:6月25日(日)~7月6日(木)
会場:ギャラリーA
グループ名:切断芸術運動
4
波多正木《砂漠にて – 切断》2015年

 

■エピクロスの空き地 A space for ‘encounter’

どうして「ない」ことは「ある」ことの間にしか見つからないのでしょうか/ある」ことはない」ことの間に発現するものなのでしょうか。人は、作ることと作らないことの、どちらにこれから「出会う」のでしようか。個々の作品相互の話し合いやすれ違いと、それを見るひとの振舞いや感覚はどのようにかかわるでしょうか。足元に気をつけ、眼をこらして下さい。作品と作品の間、作品と観客の間に、何が起きるかを観察するような展覧会です。

 

会期:6月25日(日)~7月6日(木)
会場:ギャラリーB
グループ名:エピクロスの空き地
5
新関淳《周囲の事情は変わらない》2016年

 

■境界を跨ぐと、To the other side of the boundaries,

対話の中で、双方の立場を明確にし、違いをあえて強調する壁の存在は、一方では自身を守るための壁であったにも関わらず、しばしば「私」の足元をぐらつかせました. 「私」はいま誰の言葉を話し、相手は「私」をどのように捉えて言葉にしているのか。突然、目の前がひらけて境界を跨ぐと、それぞれが見た風景はまったく別のものでした。個々の作家が前回の展覧会で持ち帰ったテーマを、制作を通して思考します。

 

会期:6月25日(日)~7月6日(木)
会場:ギャラリーC
グループ名:突然、目の前がひらけて制作委員会

6

李晶玉《Eden》 2016年
撮影:加藤健

 

展覧会基本情報


会期 2017年6月9日(金)~7月6日(木)
会場 ギャラリーA・B・C
休室日 6月19日(月)~24日(土)、7月3日(月)
開室時間 9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
夜間開室 金曜日は9:30~20:00(入室は閉室の30分前まで)
観覧料 無料
主催 東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)
東京都美術館「第6回 都美セレクション グループ展」審査委員 大谷省吾(東京国立近代美術館 美術課長)、髙橋利郎(大東文化大学 准教授)、野地耕一郎(泉屋博古館 分館長)、南雄介(国立新美術館 副館長)、山村仁志(東京都美術館 学芸担当課長)
※審査日:2016年7月


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