【東京都美術館】「BENTO おべんとう展-食べる・集う・つながるデザイン」報道発表会レポート

2018年7月21日(土)から10月8日(月・祝)にかけて東京都美術館で開催される「BENTO おべんとう展-食べる・集う・つながるデザイン」の報道発表会が、3月23日に行われました。今回はその様子をレポートいたします。

 

行楽弁当から毎日のお昼ごはんまで、私たちの生活に深く根付いている、お弁当。そこには作る人と食べる人のつながりがあり、また一緒に食べる人たちとのつながりがあります。本展では「おべんとう」をコミュニケーション・デザインの視点から捉え、その魅力を来場者自身が体験しながら発見できる空間が作られます。

 

4つのみどころ

 

1. 歌って踊れる「おべんとう」!?

 
「見えない発酵菌たちのはたらきを、デザインを通して見えるようにする」ことを目指す、発酵デザイナーの小倉ヒラクさん。本展では、お弁当をテーマにした新作アニメーション作品を公開します。
 



小倉ヒラク《おべんとうDAYS》イメージスケッチ


 

小倉ヒラク《おべんとうDAYS》イメージスケッチ


 
主人公の女の子が、発明家である母の造ったタイムマシンに乗り、様々な時代のおかずを集めてお弁当を完成させ、父である山の神にお弁当を渡す…という内容になるとのこと。口ずさみやすいメロディと歌詞、振り付けで、歌って踊っているとお弁当のことがよくわかる作品となる予定です。

 

2.「おべんとう」が生み出すコミュニケーションに注目

 
■あゆみ食堂のお弁当
出張料理「あゆみ食堂」として、様々なイベントでケータリングをおこなう大塩あゆ美さん。読者からの「誰々にこんなお弁当を作ってあげたい」というお便りに応えてお弁当を作成、写真家・平野太呂さんが撮影し、読者にレシピとお弁当箱が届けられるプロジェクト「あゆみ食堂のお弁当」が、本展で紹介されます。
 

《あゆみ食堂のお弁当》2017年 料理:大塩あゆみ、写真:平野太呂


 

 
■ひるけ
NHK「サラメシ」にてお弁当ハンターとして出演する阿部了さんが撮影した、お弁当を黙々と食べる姿から食べる人と作った人との関係が見えてくる作品《ひるけ》も紹介。
 

阿部了《ひるけ》2018年

 
■お父ちゃん弁当
小山田徹さんは自身が日々実践する家族とのお弁当づくりのアーカイブ《お父ちゃん弁当》を展示。保育園に通う弟のために、小学生の姉がお弁当の指示書を描き、父親である小山田さんがそれを作っています。
 

《お父ちゃん弁当》2017年 2017年8月4日「プレート火山」


 

《お父ちゃん弁当》2017年 2017年10月6日「さかみち」


 
■making of BENTO
さらに、映像作家・森内康博さんは、中学生が親の手を借りず自分でお弁当を作る様子をこどもたち自身がドキュメンタリー映像にするワークショップを行い、そのプロジェクトを映像作品として展示します。
 

森内康博《making of BENTO》イメージスケッチ

 

3.参加体験型作品を通じて「おべんとう」を再発見

 
■intangible bento
食べることをデザインするイーティング・デザイナーのマライエ・フォーゲルサングさんは、お弁当の「触れることや見ることができない」側面を表現。”お弁当の精”の物語を通して、人と人とのつながりや記憶、未来像などを表します。
 

マライエ・フォーゲルサング《intangible bento》イメージスケッチ


 

マライエ・フォーゲルサング《intangible bento》イメージスケッチ


 

マライエ・フォーゲルサング《intangible bento》展示イメージ


 
■おすそわけ横丁
また、美術家・北澤潤さんは、お弁当を「箱」と「布」によってコミュニケーション空間を創出するツールとして捉え、《おすそわけ横丁》という仮設のバザールを作り出します。美術館の中に生まれる異空間から、「おすそわけ」マインドを考えます。
 

北澤潤《FLAGMENTS PASSAGE – おすそわけ横丁》イメージスケッチ


 

北澤潤《FLAGMENTS PASSAGE – おすそわけ横丁》イメージスケッチ

 

4.遊び心のあるユニークなお弁当箱

 
江戸時代から昭和・現代までのお弁当箱や、状況に合わせてデザインされたひとり分のお弁当箱、そしてアジア、アフリカ、ヨーロッパなどの世界のお弁当箱を展示。プロダクトとしてのお弁当箱に注目します。
 

《楼閣型弁当》新宿歴史博物館寄託


 

白磁朱漆組合せ瓢成り弁当》新宿歴史博物館寄託

 
報道発表会の際、展覧会担当学芸員の熊谷香寿美(くまがい かずみ)さんは本展について、「来場者の方々が展覧会を出た後、次のお弁当は誰のために何を作ろうかな、と楽しんで考える機会になってほしい」と話していらっしゃいました。こどもも大人もファミリーも楽しめる本展に、ぜひご期待ください。


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