2018年7月13日(金)から10月8日(月・祝)にかけて国立科学博物館で特別展「昆虫」が開催されています。メディア向け内覧会に参加してきましたので、さっそく展示の様子をお伝えします!
夏といえば、青い空、麦わら帽子、そして昆虫採集!
ということで、今回のカハク(科博)の特別展のテーマはストレートに「昆虫」です。
本展覧会は、国立科学博物館が意外にも(?)「昆虫」をテーマに開催する初めての大型特別展。その起源は4億8000万年前と言われ、私たち人類よりもはるかに長い歴史を持つ昆虫は、さまざまな環境に適応しながら、他の生物に比べて著しい多様化を遂げてきました。その種は、現在名付けられているだけでもなんと約100万種。
その仕組みや能力、生態について、標本やCG、体験型展示などを通して国立科学博物館ならではの知見を紹介する「昆虫」展は、家族で見て回るもよし、カップルで「キモい」と言って盛り上がるもよし。
ココシル編集部が、一足先にその見どころをご紹介いたします!
|ド迫力の巨大昆虫模型
会場に足を踏み入れると、まず度肝を抜かれるのが全長2メートルの巨大模型。クワガタ、オオムラサキ、ニホンミツバチ・・・。監修者が「触覚の節の数や足の長さまで完全に再現した」と語る入魂の作です。
普段特に注目することもない昆虫の身体ですが、あらためて巨大なスケールの模型で見ると、その複雑さ、多様性に驚かされ、その不思議さを実感させられます。
|数万点の昆虫と「標本回廊」
また、今回の展覧会で非常に充実しているのが昆虫の標本です。古くから、多種多様な形と色彩で多くの人を魅了してきた昆虫たち。会場にはとても見尽くせないほどの標本が展示されているため、きっと誰もが「初めて見る」昆虫と出会えるはず。
特に、壁面がさまざまな研究機関・研究者・愛好者たちのコレクションで埋め尽くされた第5章は圧巻の一言。こうしたコレクションは昆虫研究の基盤となりますが、研究者によって収集の方針が異なり、ひとりで数万体、あるいは数十万体という巨大なコレクションを作り上げた人もいるそうです。
|どうしてこうなった?美しい昆虫たち、ざんねんな昆虫たち
本展では、昆虫の生態の多様性を、食べる、住む、たたかう、といったキーワードに沿って紹介し、昆虫が生き抜くために獲得したさまざまな生態を見ることができます。そのユニークな形態の数々は見ていて興味が尽きず、「どうしてこうなった?」と好奇心を刺激されます。
ぜひ、あなただけの「お気に入り」の昆虫を探してみてください!
|恐怖!「Gの部屋」
会場の中で特に異彩を放つのが「G」のコーナー。嫌悪する人があまりに多いばかりに「G」というコードネームを与えられてしまったこの昆虫ですが、本来はカマキリの系統に近く、決して人間に害をなす存在ではありません。
というわけでガラス越しにじっくりと見物。一心不乱に「もぐもぐもぐ・・・」とエサを食べているその姿に、不覚にも「かわいい」と感じてしまいました。ではなぜ、私たちはこんなにもGが嫌いなのか?それはやはり、私たちの発達した衛生観念や、幼い頃からの「刷り込み」が大きいのでしょう。Gが嫌いで仕方がない人にこそ、このコーナーはお勧めです!
|とにかく圧巻の昆虫ワールド
その他にも、いずもり・よう氏作による4コマ漫画、360度画像を回転させて小さな昆虫を観察できる3D昆虫、世界に一点だけのヤンバルテナガコガネの「ホロタイプ標本」を展示するコーナーなど、会場の随所には魅力あふれる展示がいっぱいです。
さらに会場には「正しい昆虫採取」を学べるコーナーもあるので、お子さんの夏休みの宿題にもうってつけですね。
昆虫が大好きな人も、ちょっと苦手な人も。
この夏、未知とロマンにあふれた「昆虫ワールド」を体験してみてはいかがでしょうか?
|開催概要
展覧会名 | 特別展「昆虫」 |
会 期 | 2018年7月13日(金)- 10月8日(月・祝) 午前9時 – 午後5時(入館は各閉館時刻の30分前まで) ※金曜・土曜日は午後8時まで、8月12日(日)〜16日(木)、19日(日)は午後6時まで ※会館時間や休館日については変更する可能性があります |
休館日 | 7月17日(火)、9月3日(月)、9月10日(月)、9月18日(月)、9月25日(月) |
会場 | 国立科学博物館 |
観覧料 | 一般・大学生 1600円 小・中・高校生 600円※ 金曜・土曜限定ペア得ナイト券は2名1組2,000円(午後5時以降2名同時入場限定、男女問わず、当日会場販売のみ) ※ 未就学時は無料 ※ 障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名様は無料 |
公式サイト | http://www.konchuten.jp/ |