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【東京都美術館】第21回シドニー・ビエンナーレ芸術監督 片岡真実が京都造形芸術大学の卒業制作をキュレーション。 企画展「KUAD ANNUAL 2019 宇宙船地球号」2/23~26開催

片岡真実教授(写真左)と出展学生(右)

 
京都造形芸術大学(京都市左京区/学長:尾池和夫)は2月23日(土)から26日(火)まで、東京都美術館 1階 第2・第3展示室にて卒業・修了制作の企画展「KUAD ANNUAL 2019 宇宙船地球号」を開催します。
 
本展は、学生の卒業・修了制作をプロフェッショナルが一つの企画展としてキュレーションするという、芸術大学の「卒業・修了制作展」としては類をみない展覧会です。アジア人として初めて「シドニー・ビエンナーレ」の芸術監督を務めた森美術館副館長兼チーフ・キュレーターの片岡真実教授(大学院芸術研究科)が、卒業・修了年次生788名から24組32名を選抜し、約半年間にわたり制作指導を重ねてきました。
 
2017年度に同美術館で開催された第1回「KUAD ANNUAL 2018 シュレディンガーの猫」は、2018年2月23日(金)から26日(月)までの4日間でおよそ2,000名が来場。美術業界関係者を招待した内覧会では、企業やギャラリー、コレクターによる作品購入およびその相談が10件以上あり、他にも個展開催や商品の共同開発につながるなど、学生がアーティストとして社会へと踏み出すきっかけが多数生まれました。
 

「KUAD ANNUAL 2018 シュレディンガーの猫」展示風景(撮影:表垣匡)


 
2回目となる「KUAD ANNUAL 2019」のテーマ「宇宙船地球号」は、1960年代に経済思想家のケネス・E・ボールディング(1910-1993)や思想家・建築家のバックミンスター・フラー(1895-1983)が地球全体をひとつの宇宙船と捉えて提唱した思想のこと。人口爆発、環境問題、大量消費といった近代社会の問題を地球規模の視点で捉えることを促したとして注目を集めた「宇宙船地球号」ですが、こうした問題がますます複雑化、深刻化する今だからこそ、これからの時代を生きていくアーティストの視点を通してそのゆくえを考えます。
 

本展覧会の特徴

 
■大学教育に対する危機感から生まれた展覧会
私立大学の約4割が定員を充足できていない昨今、大学で「芸術を学ぶ」ということの意義が社会から問われていると言えます。 本展はこうした危機感に向き合い、芸術教育の成果発表としての卒業・修了制作展のあり方から見直すことを試みます。
 
■「第21回シドニー・ビエンナーレ」後初となる、片岡真実教授のキュレーション
大学院芸術研究科「グローバル・ゼミ」で教鞭を執る片岡教授が、2018年6月の同ビエンナーレ閉幕後、初めて手がける展覧会です。
 
■作品の背景や制作プロセスを辿る「リサーチテーブル」を展示
出展作品は、個人的な興味・関心から生まれる一方向的なメッセージにとどまらず、アイデアやモチーフの背景にある歴史や文化を徹底的にリサーチし、社会に潜む課題を見据えて制作されています。そのリサーチの過程も作品の一部として公開することで、作家がその作品を生み出すに至った社会的、政治的、文化的な文脈を提示することを目指します。
 

展覧会概要



 
タイトル:KUAD ANNUAL 2019 宇宙船地球号

会期  :2019年2月23日(土)~2月26日(火)〔会期中無休〕

開催時間:午前9時30分~午後5時30分〔最終入場時間 午後5時〕

開催場所:東京都美術館 1階 第2・第3展示室

     東京都台東区上野公園8-36

連絡先 :03-3823-6921(代表)

入場料 :無料
 

出展作家

 
伊地知七絵/猪花茉衣/内田恵利/大田真由/岡田千裕/桑原ひな乃/高坂彩乃

小谷くるみ/近藤岳/斉藤七海/志村茉那美/下寺孝典/塚本淳/津和沙奈/

中川明衣/中澤ふくみ/丹羽優太/長谷川拓海/松浦健太郎/村片信亮/

山本捷平/米村優人/涌田千尋/

Hattori Studio(有松歩美、木下萌、渕田詩織、宮城巧、毛利優花、森井美衣、森田州一、吉田瑞紀)
 

総合ディレクター

 
片岡真実(大学院芸術研究科 教授/森美術館チーフ・キュレーター)
ニッセイ基礎研究所都市開発部、東京オペラシティアートギャラリー・チーフキュレーターを経て2003年より森美術館。2016年度より京都造形芸術大学大学院芸術研究科教授。第21回シドニー・ビエンナーレ芸術監督(2018年)。
 

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