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【東京都美術館】ハマスホイとデンマーク絵画展 記者発表会レポート

ヴィルヘルム・ハマスホイ 《室内》 1898年 スウェーデン国立美術館蔵 Nationalmuseum, Stockholm / Photo: Nationalmuseum

 

来年、2020年1月21日(火)~3月26日(木)までの期間、東京都美術館にて、『ハマスホイとデンマーク絵画展』が開催されます。
今回、開催に先立ち、記者発表会が行われましたので、お伝えします。

 


 

ヴィルヘルム・ハマスホイ

 

ヴィルヘルム・ハマスホイ«画家と妻の肖像、パリ» 1892年 デーヴィズ・コレクション蔵 The David Collection, Copenhagen

 

ヴィルヘルム・ハマスホイ(1864年-1916年)は、19世紀末のデンマーク絵画を代表する画家のひとりです。
8歳の時に素描(そびょう)のレッスンを始めて、15歳でデンマークの首都コペンハーゲンの王立美術アカデミーで絵画を学んだ後、1885年に『妹アナの肖像画』でデビューしています。
初期の作風は、風景画、肖像画を中心としたものでしたが、1890年代以降に、室内画を多く描くようになります。
1898年に移り住んだ、ストランゲーゼ30番地(コペンハーゲン旧市街)で、そのアパートを描いた一連の静謐な作品がデンマークの国内外で高い評価を得、バレエ・リュスのディアギレフやドイツの詩人リルケを魅了し、北欧のフェルメールと称されるようになりました。



ところで、ハマスホイがなぜ室内画を多く描いたのか?というと、デンマークの近代化が進んだことにより、古い建物が壊されていくことに対する哀愁と、ノスタルジーによるところが大きいといえます。
ハマスホイが、生涯で描いた作品は、400点ほど。
今回の展覧会は、ハマスホイの作品の一部とその周辺の北欧芸術作品を取り上げるものです。
 

展覧会の構成

 

展覧会は、大きく分けて4章から構成されています。

 

第1章 日常礼賛-デンマーク絵画の黄金期

デンマーク絵画の始まりとデンマーク文化の基礎となった絵画16点を紹介します。

 

第2章 スケーイン派と北欧の光

1880年代、ハマスホイが画学生からデビューし、プロの画家となった初期の時代のスケーイン派の作品を15点紹介します。

 

第3章  19世紀末のデンマーク絵画-国際化と室内画の隆盛

1890年代から1900年代の印象派、ポスト印象派のフランスを中心とした絵画から影響を受けた、デンマーク人画家の作品18点を紹介します。
それらの作品から、ハマスホイと同時代のデンマークの画家がどのような絵画を描いていたのか?を読み解きます。

 

第4章 ヴィルヘルム・ハマスホイ―首都の静寂のなかで

肖像画、風景画、建築画など各時代のジャンルを網羅したハマスホイの作品37点を紹介します。

 

展覧会のみどころ

 

展覧会のみどころ① ハマスホイ作品 約40点が集結

日本初公開作品を含め、約40点のハマスホイ作品が集結し、“北欧のフェルメール”とも呼ばれるその魅力を紹介。
ハマスホイという特異な才能の一面が、2008年の展覧会から10年余りの時を経て再び蘇ります。

ヴィルヘルム・ハマスホイ 《室内》 1898年 スウェーデン国立美術館蔵 Nationalmuseum, Stockholm / Photo: Nationalmuseum

 

展覧会のみどころ② 日本初の本格的デンマーク絵画展

19世紀前半に北欧美術の中心地、コペンハーゲンで華開いた、デンマーク絵画の黄金期と呼ばれた時代の純粋で素朴な絵画から、印象派風の光の描写を取り入れて作品へと昇華したスケーイン派の美しい作品、世紀末の首都で活躍した画家たちの特徴的な室内画までを本格的に紹介します。

ピーザ・スィヴェリーン・クロイア《スケーイン南海岸の夏の夕べ-アナ・アンガとマリーイ・クロイア》 1893年 ヒアシュプロング・コレクション蔵 © The Hirschsprung Collection

 

ピーダ・イルステズ 《ピアノに向かう少女》 1897年 アロス・オーフース美術館蔵 ARoS Arhus Kunstmuseum / © Photo:Ole Hein Pedersen

 

展覧会のみどころ③ デンマーク文化”ヒュゲ”に触れる

デンマーク人が、大切にしている価値観があります。
それは、ヒュゲ(hygge:くつろいだ、心地よい雰囲気)です。
19世紀末デンマークの画家たちが描きたす作品には、このヒュゲに基づいた、北欧の美しい自然、そこで暮らす人々、落ち着いた空間でプライベートを過ごす家族などが取り上げられています。
このヒュゲに触れることができるのも、展覧会のみどころ。

ヴィゴ・ヨハンスン 《きよしこの夜》 1891年 ヒアシュプロング・コレクション蔵
© The Hirschsprung Collection

 

まとめ

 

ハマスホイとデンマーク絵画展の記者発表会についてお伝えしてきました。
デンマーク絵画は、素朴だけど洗練されており、見ているうちにじんわり心に染みていくところが魅力。
今回の展覧会のように、デンマークの絵画が一斉に紹介される展覧会は、日本では初めてです。
ハマスホイを通して、多くのデンマーク絵画に触れてみてはいかがでしょうか?
来年2020年、1月21日(火)から開催される、『ハマスホイとデンマーク絵画展』
今から楽しみです。

 

 

開催概要

 

■会期:2020年1月21日(火)~3月26日(木)
■会場:東京都美術館企画展示室
■開室時間:9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
■夜間開室:

金曜日、2月19日(水)、3月18日(水)は9:30~20:00(入室は閉室の30分前まで)

■休室日:月曜日、2月25日(火)
※ただし、2月24日(月・休)、3月23日(月)は開室
■観覧料:
(前売券) 一般 1,400円 / 大学生・専門学校生1,100円 / 高校生 600円 /65歳以上 800円
(当日券) 一般 1,600円 / 大学生・専門学校生 1,300円 / 高校生 800円 / 65歳以上 1,000円
(団体券) 一般 1,400円 / 大学生・専門学校生 1,100円 / 高校生 600円 / 65歳以上 800円

※団体割引の対象は20名以上
※中学生以下は無料
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料
※いずれも証明できるものをご持参ください
■特設WEBサイト:https://artexhibition.jp/denmark2020/
問い合わせ先:TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)

イベント情報

○障害のある方のための特別鑑賞会
事前申込制)普段は混雑している特別展を障害のある方が安心して鑑賞できるように、休室日に鑑賞会を開催します。
日時:2020年3月9日(月) 10:00~16:00
対象:身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳などをお持ちの方各回350名とその介助者(1名まで)
申込期間:2020年1月13日(月・祝)~2020年2月3日(月)

※申込方法等の詳細は、障害のある方のための特別鑑賞会「ハマスホイとデンマーク絵画」をご確認ください。

 

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