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京都文化協会・キヤノン、ボストン美術館所蔵「四条河原図屏風」の高精細複製品を国立文化財機構へ寄贈 寄贈作品を東京国立博物館「日本美術のとびら」にて展示

特定非営利活動法人 京都文化協会(以下「京都文化協会」)とキヤノン株式会社(以下「キヤノン」)が共同で取り組んでいる「綴(つづり)プロジェクト」(正式名称:文化財未来継承プロジェクト)の第15期作品として、ボストン美術館所蔵「四条河原図屏風」の高精細複製品を制作し、独立行政法人国立文化財機構(以下「国立文化財機構」)へ寄贈しました。寄贈作品は、東京国立博物館の体験型展示スペース「日本美術のとびら」にて、2023年6月6日(火)から8月27日(日)まで展示されます。

 

「四条河原図屏風」の高精細複製品 Photograph © 2023 Museum of Fine Arts, Boston. Reproduced with permission.

1.  ボストン美術館所蔵「四条河原図屏風」の高精細複製品を制作・寄贈

「四条河原図屏風」は、江戸時代の京都のにぎやかな歓楽街が細部に至るまで描かれた作品です。金泥(※1)で描いた地面や砂子(※2)で表現した雲など、金を用いた豪華な装飾が施されています。オリジナルの文化財は、米国のボストン美術館に所蔵されており、日本で鑑賞できる機会が非常に少ない貴重な作品です。



高精細複製品の制作にあたっては、キヤノンのフルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」でオリジナルの文化財を撮影し、独自開発のカラーマッチングシステムを用いた画像処理を行った上で、12色の顔料インクを搭載した大判インクジェットプリンターで出力しています。さらに、京都の伝統工芸士が金加工を施し、屛風に仕立てることで、オリジナルの文化財を限りなく忠実に再現しています。

また、制作した高精細複製品を国立文化財機構へ寄贈し、広く一般に公開することで、多くの方々に日本の文化財に親しむ機会を創出します。

※1. 金泥(きんでい):純金もしくはそれに近い金を粉末状にし、接着剤となる膠(にかわ)の液で溶かした絵の具のこと。

※2. 砂子(すなご):金銀の箔を粉末状にしたものを用いて装飾を行う日本画の技法のこと。

2. 寄贈作品を東京国立博物館の体験型展示スペース「日本美術のとびら」に展示

寄贈作品は、国立文化財機構が運営する東京国立博物館の体験型展示スペース「日本美術のとびら」(本館 特別3室)にて、2023年6月6日(火)から8月27日(日)まで展示されます。オリジナルの文化財では難しい、ガラスケース無しの展示を実現し、作品を間近で鑑賞することができます。

<寄贈作品が展示される「日本美術のとびら」の開催概要>

・会期:2023年6月6日(火)~8月27日(日)

・会場:東京国立博物館(東京都台東区上野公園13-9)本館 特別3室

・開館時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)

・休館日:月曜日(ただし月曜日が祝日または休日の場合は開館し、翌平日に休館)

 その他、臨時休館・臨時開館あり

・観覧料:東京国立博物館 総合文化展観覧料(一般 1,000円、大学生 500円)

*上記は変更になる場合があります。最新情報は、東京国立博物館のホームページをご確認ください。 https://www.tnm.jp

 

  • 「綴プロジェクト」について

  • 「綴プロジェクト」は、京都文化協会とキヤノンが共同で推進している社会貢献活動です。日本古来の貴重な文化財には、歴史の中で海外に渡った作品や国宝として大切に保管されている作品など、鑑賞の機会が限られているものが多くあります。「綴プロジェクト」では、キヤノンの入力、画像処理、出力に至る先進のデジタル技術と、京都伝統工芸の匠(たくみ)の技との融合により、オリジナルの文化財を忠実に再現した高精細複製品を制作しています。制作した高精細複製品は、文化財にゆかりのある社寺や自治体、博物館などへ寄贈し、寄贈先での一般公開や学校教育の現場など、さまざまな場面で活用されています。これまでに、葛飾北斎や俵屋宗達、尾形光琳の作品など、全57作品の高精細複製品を制作、寄贈しました。

    詳細は、「綴プロジェクト」のホームページをご参照ください。 https://global.canon/ja/tsuzuri/

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